求人票の仕事内容に書かれた「将来的な海外駐在」の一文。40代・家族持ちの自分は、これをどう受け止めればいいのか。
先に結論をお伝えすると、私の答えは「即お断りはしない。ただし、最優先条件(勤務地)に直結する話なので、可能性の中身を確認してから判断する」でした。「将来的な」という言葉だけでは、必ず駐在するのか、希望が考慮されるのか、何も分かりません。魅力と不安の両方があるからこそ、白黒つける前に確認する価値があると考えました。
この記事では、実際に「将来的な海外駐在」を含む求人を紹介されたとき、何を考えたかを整理します。
気になったのは「将来的な海外駐在」という一文
JACリクルートの別の担当コンサルタントの方から、新しい求人のご紹介メールが届きました。紹介してくださったのは、ウレタンやゴム、樹脂、複合材といった材料をベースに、自動車から身近な生活用品まで幅広い製品を手がける大手メーカー(ここではA社と呼ぶことにします)です。
その仕事内容のなかに、「将来的な海外駐在」と書かれていました。勤務地の欄にも、国内の愛知県だけでなく、アジアや北米など複数の海外拠点が挙げられていました。
これは、考えてみればとても大きなポイントでした。海外駐在の可能性があるということは、キャリアとしての広がりがある一方で、生活そのものが大きく変わる可能性があるということでもあります。
良い面を考えると、海外でのものづくりに関われるのは、エンジニアとして貴重な経験になりそうです。視野が広がり、できることも増えるかもしれません。一方で、考えておくべき点もあります。家族との生活、住む場所、子どもがいる場合の環境の変化など、自分一人では決められないことが関わってきます。「魅力的だけれど、すぐには飛び込めない」というのが、正直な気持ちでした。
40代の自分は、これをどう受け止めたか
これまでの記事でお伝えしてきたとおり、私の転職活動の優先順位は一貫して「勤務地 > 年収 > 職種」です。
この優先順位に照らすと、「将来的な海外駐在」という条件は、最優先である勤務地に直接かかわってきます。職種として生産技術に興味があり、年収のレンジも極端に外れているわけではなかったものの、勤務地が国内にとどまらない可能性があるという点は、40代の自分にとって軽く考えられるものではありませんでした。
とはいえ、「海外駐在があるから即お断り」と決めてしまうのも、少し早い気がしました。あくまで「将来的な」可能性であって、必ずしもすぐに駐在するとは限りません。実際の頻度や、本人の希望がどこまで考慮されるのかは、求人票だけでは分かりません。こういうときこそ、以前の記事でも書いたように、まずは詳細を確認したり、面接で直接たずねてみたりする価値があるのだと思います。
具体的に確認すべき質問のリスト(必須か希望制か、時期・頻度、家族の事情の考慮など)は、[求人票の読み方ガイド(番外編)](/blog/jac-reading-job-postings)に整理していますので、同じ表記に出会った方はそちらも参考にしてください。
もう一つの特徴——1通のメールに複数のポジション
今回のメールにはもう一つ特徴がありました。A社の求人が1種類ではなく、同じ事業部の「設計」「開発」「生産技術」という複数の職種、さらに別の事業部の生産技術(発泡品の加工技術)まで、1通にまとめて紹介されていたのです。
メールの形式はこれまでと同じ選択式(1. 応募する/2. 応募しない/3. 詳細を確認したい/4. その他)で、「いきなり白黒つけなくていい」という安心感は今回もありました。ただ、選択肢が多いぶん、「自分はどれに応募すればいいのだろう」と、かえって迷ってしまいました。
ざっくり言うと、「開発」は新しい材料や製法を生み出す上流の仕事、「設計」はお客さまの要望に合わせて製品の形や仕様を決める仕事、「生産技術」はその設計を安定した量産につなげるため設備や工程を整える仕事です。私の経験(製造現場での機械修理・設備改善)にいちばん近いのは「生産技術」だと感じました。複数職種から絞り込む具体的な考え方は、[求人票の読み方ガイド(番外編)](/blog/jac-reading-job-postings)にまとめています。
複数のポジションと、海外駐在という大きなテーマ。一度に多くのことを考えさせられる求人でしたが、そのぶん「自分は何を大事にしたいのか」を改めて見つめ直すきっかけになりました。
まとめ
- 仕事内容に「将来的な海外駐在」が含まれる場合、キャリアの広がりという魅力と、家族や生活への影響という現実の両面で考える必要がある
- 「将来的な」の中身(必須か希望制か、時期・頻度、希望の考慮)は求人票だけでは分からない。即断即決せず、詳細確認や面接で直接たずねる価値がある
- 大きな条件が出てきたときも、自分の優先順位(私の場合は勤務地>年収>職種)に照らして判断することが大切
- 1通のメールに複数のポジションが入っていることもある。自分の経験がどこに当てはまるかを考えると、応募先を絞りやすい
次回は、この複数ポジションの求人に対して、実際にどの職種を選び、どんな返信をしたのかをお伝えしたいと思います。